入れ歯の始まり
こんにちは(^^)
「入れ歯」って、どのくらい前からあったのか?今日は入れ歯についてお伝えします☆
歯が無くなって困っていたのは数千年前の人達も同じだったようで
どうやら「紀元前」から入れ歯というのはあったらしいのです。
紀元前2500年頃に古代エジプトで使われていた、義歯らしきものが発掘されました。
紀元前から歯に悩まされ、
なんとか歯を元通りにしようとしてきたヨーロッパ人です。
さぞかし技術が進んでいたと思われるでしょう。
ところが、意外なことに日本の方が、今の入れ歯に近い物をかなり昔から使っていたようです。
平安時代から「入れ歯」を使っていた日本では
鎌倉時代には全部「木」でできた「木床義歯」が全国的に普及し、
江戸時代には独特の技法が完成しました。
木床義歯は最初
木の仏像を彫る職人の仏師や能蔓師、根付師などが彫ったといわれています。
仏像や根付の職人さん達の手によるものと聞けば、あの精巧な作りも頷けます。
やがて「入れ歯師」と呼ばれる専門職になっていきました。
歯を抜いたりムシ歯などの治療を行う者のことは「口中医」や「歯医者」と呼ばれ、
「入れ歯師」とは区別されていました。
「入れ歯師」は
医学的専門教育を受けていなく
親方に弟子入りをし、修行で技術を磨きました。
これは、仏師などの流れが影響していたのかもしれません。
室町末期から江戸初期に台頭してきた「入れ歯師」は
江戸中期頃には、広く全国で営業するようになり
「口中医」にかかれない庶民に親しまれた大衆的な存在になっていたそうです。
1851年頃、アメリカで弾性ゴムが開発されました。
日本に入ってきたのは、
20年近くたった1874年(明治7年)です。
昭和に入り、科学が急速に進む時代
色々な素材が開発されていく中で
プラスティックの発明はご存知のとおり私達の生活にどんどん入り込んできたわけですが
入れ歯にも大きな変化をもたらしました。
1869年代には、セルロイドやベークライトなどの材料が使用されました。
1937年(昭和12年)ドイツで現在でも使われている、
アクリル系樹脂の入れ歯が開発されました。
アクリル床義歯は、それまでのゴム床に比べて
天然の歯肉の色と良く調和するようになりました。
今では当たり前のことですが、当時としては画期的な発明だったようです。
1977年(昭和52年)には射出形成技術という、
プラスティックを型に流し入れる新しい方法が開発されました。
新素材のポリスルフォン樹脂なども登場します。
アクリル床やスルフォン床は現在使われている素材ですが、
それぞれにまだ問題が残っていて、今も研究が続けられています。
桑田